日本キリスト教団 東戸塚教会

2018.4.22「全ての人に告げ知らせよ」

Posted on 2018. 4. 24, 牧師: 藤田 穣

聖書 使徒言行録1章6~11節
01:06さて、使徒たちは集まって、「主よ、イスラエルのために国を建て直してくださるのは、この時ですか」と尋ねた。 01:07イエスは言われた。「父が御自分の権威をもってお定めになった時や時期は、あなたがたの知るところではない。 01:08あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる。」 01:09こう話し終わると、イエスは彼らが見ているうちに天に上げられたが、雲に覆われて彼らの目から見えなくなった。 01:10イエスが離れ去って行かれるとき、彼らは天を見つめていた。すると、白い服を着た二人の人がそばに立って、 01:11言った。「ガリラヤの人たち、なぜ天を見上げて立っているのか。あなたがたから離れて天に上げられたイエスは、天に行かれるのをあなたがたが見たのと同じ有様で、またおいでになる。」

わたしたちは、考えても、なぜなのか、分からないことがあります。
十字架の上で死んで、お墓におさめられたイエス様が生き返られて、たびたび弟子たちの前に、ご自分の姿を現し、お話ししてくださったのに、それでも、何故か、弟子たちはイエス様が前から予告されていた通りに生き返ってこられたことを信じることができませんでした。
死から生き返られたイエス様は、いろいろな場所で弟子たちに現れてくださいました。ルカ福音書24章40節以下によると、弟子たちが食事していた時に、いつものようにイエス様が姿を現されました。そして、彼らがまだ信じられず、不思議がっているので、イエス様は、「ここに何か食べ物があるか」と言われ、差し出された焼いた魚を彼らの前で食べられました。そして、「メシアは苦しみを受け、三日目に死者の中から復活する。」と話しておいたのに、なぜ、信じないのかと弟子たちをお叱りになりました。こうして、ご自分が確かに生きていることを示してくださり、神さまのこと、神の国について教えてくださいました。(ルカによる福音書24章40~48節)

そして、神さまの御使いが、弟子たちに「ガリラヤに行きなさい。そこでイエス様にお会いできます」と教えてくれました。
弟子たちはエルサレムから故郷のガリラヤにゆきました。ガリラヤは、イエス様と弟子たちが出会って、イエス様の弟子としてスタートした場所です。弟子たちが山に登ると復活したイエス様が待っておられました。
弟子たちは、イエス様の前にひざまずきました。
この時、イエス様は仰いました。
「わたしは天と地のすべてを治める力を天の父から授かった。あなたがたは、世界中に出て行って、すべての国の人に、わたしのことを告げ知らせなさい。イエス・キリストを信じる者は救われると伝えなさい。」 弟子たちは、真剣な顔で聞きました。イエス様のことを大勢の人に知って欲しいな。でも、イエス様のように上手く伝えられるかな。そんな心配もありました。 さらに、イエス様は、「わたしは、世界の終わりまで、いつもあなたがたと一緒にいます。だから、心配しないで、世界中の人に私の救いを告げ知らせなさい。」と、弟子たちに、全世界に対する宣教命令を出されたのでした。(マタイ福音書28章18~20節)
復活されたイエス様は、40日の間、弟子たちに現れ、教えられたので、弟子たちはすっかり元気になりました。そして、40日後、イエス様は、この地上での働きを終えて、地上での宣教の働きを弟子たちに任せて、天におられる父なる神さまの許に、帰ることになりました。
使徒言行録1章4節、
イエスさまは、弟子たちをエルサレムに近いオリーブ山に集めて、仰いました。「エルサレムを離れず、前にわたしから聞いた、父の約束されたものを待ちなさい。 …あなたがたは間もなく聖霊によるバプテスマ(洗礼)を授けられる。」(使徒言行録1章4節)
イエス様は、十字架に架かられる前に弟子たちに約束されました。ヨハネ福音書14章16節以下「わたしは父にお願いしよう。父は、私の代わりに別の弁護者(助け主)を遣わして、永遠にあなたがたと一緒にいるようにしてくださる。 18節 わたしは、あなたがたをみなしご(孤児)にはしておかない。14:26しかし、弁護者、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊が、あなたがたにすべてのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせてくださる。」
イエス様が天の父、神さまの許に帰ったら、あなた方を助ける聖霊を送ってくださる。聖霊は目には見えませんが、イエス様を信じる人の心に住み、いつも一緒にいて力を与えて助けてくれる存在です。
聖霊って分かりにくいですね。例えていえば、神様の見えない力です。ひとつの例えとして、TVやラジオの電波のようなものといえるかもしれません。神様は、私たちに電波を発信してくださる。周波数をあわせるとラジオは、聞こえますね。このように、心の周波数を合わせると神様の言葉を聞くこと、力を受けること、神様を実感することができます。
教の個所、8節「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる。」
そうおっしゃったあと、弟子たちの前で、イエス様は、天に昇って行かれました。そして、雲に覆われて弟子たちの目から見えなくなりました。 イエス様が離れ去って行かれるとき、弟子たちは天を見つめていました。すると、白い服を着た二人の御使いがそばに立っていて、言いました。
「ガリラヤの人たち、なぜいつまでも天を見上げて立っているのですか。天に帰られたイエス様は、いつかまた、地上に戻っておいでになられます。」 世界中の人々にイエス様の救いの福音が告げ知らされたとき、イエス様は再びこの地上に戻って来られると云われたのでした。
弟子たちは、「そうだ、僕たちは大切な仕事を与えられた。言われた通り、全ての人々に、イエス様のことを伝えて行こう。」弟子たちは、「いつもイエス様が自分たちと一緒にいてくださることを信じ、前に進んでゆこうと決意しました。
今日の聖書より、少し先に進みます。この10日後に、約束の聖霊が弟子たちに下されました。使徒言行録2章1節以降です。五旬祭の日が来て、弟子たちが一つになって集まっていると、突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、…炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。 すると、一同は聖霊に満たされ、“霊”が語らせるままに、語りだした。
ペトロは、弟子たちとともに立って、声を張り上げて話しだしました。皆さん、知っていただきたいことがあります。わたしの言葉に耳を傾けてください。私たちの主、ナザレのイエスは、神から遣わされた方でした。神様は、このイエスを通して、奇跡を行い、病気を治し、不思議な業、力ある教えを通してそのことを示しました。そのイエスをあなたがたは罪深いローマ人の手で十字架につけさせ殺させたのでした。だが、神は、このイエスを死の苦しみから解放し、復活させたのです。私たちはみなその証人です。イエスは天にあげられて、神の右にあり、神から約束の聖霊をいただいて、我々に注いでくださったのです。そして、その結果が、今、あなたがたが見聞きしていることなのです。
イスラエルの人々は、一人残らずこのことをしっかり知っておくべきでした。あなた方が十字架につけて殺したこのイエスを、神は主となしキリスト(救い主)とされた。 人々はこれを聞いて胸を刺され、ペトロたちに言った。「われわれはどうしたらよいのか」ペトロが答えた。「悔い改めなさい。一人一人がイエス・キリストの名によってバプテスマ(洗礼)を受けなさい。そうすれば、罪を赦され、聖霊の賜物(恵み)をいただくことが出来るだろう。」
ペトロは、多くの言葉でイエス様のことを語り、「この曲がった世から救われよ」と言って勧めた。彼の言葉を受け入れた人々は、洗礼を受け、3千人もの人々が弟子たちの仲間に加わった。
このことを契機として初代のキリスト教会が出来ました。その後、ペトロを先頭に、弟子たちは、ユダヤの国の外まで、イエス。キリストの救いの福音を告げしらせ、ついには遠くローマにまで伝道しました。
しかし、ローマ帝国は、皇帝を神とあがめ礼拝をしておりました。皇帝かキリストか、キリストを信じる者をローマ皇帝は、迫害しました。迫害の中、彼らは、地下に教会をつくって、伝道をし続けました。信者も多くなりましたが、多くの殉教者、犠牲者を出しました。しかし、彼らはキリストのために、命をささげることを惜しみませんでした。イエスはキリスト(救い主)であると告白し続けたのです。
紀元67年、乱暴な皇帝ネロによって、ペトロは、捕らえられ、十字架刑に処せられることになりました。伝説によれば、イエス様と同じような格好で十字架につけられるのはもったいないと言って、逆さ磔にされたとも言われています。死後、ペトロは、ローマカトリック教会の初代法王とされました。現在の法王フランシスコは、266代になります。
そして、ローマ皇帝がむごいやり方でキリスト教徒を迫害しても、次第に、キリスト教は、人々の心のなかに根をおろし、やがて、313年、ローマ帝国は、キリスト教を国の宗教と定めました。
このような宣教活動によって、キリスト教は、世界各地に広がり、2000年の今、この日本の、横浜の郊外の東戸塚でもキリストの名によって、イエスの福音が告げ知らされているのです。
世界の宗教人口 キリスト教 22.5億人、イスラム教 15億人、ヒンズ教 9億、仏教3.8億人、無宗教 7.7億人、中国伝統宗教 3.8億  計67.4億人 (百科事典 2009年ブリタニカ)

復活のイエスは、何故、天に昇られたのか?整理して終わります。
宗教改革者ルターは、その意義を3点に整理しています。第1に、天国への入り口が開かれたことです。それまで、天におられる神さまのもとに、天国に帰ると云って天に帰られた人はおりません。イエス様が初めて天国への道を示してくださったのです。イエス様を信じ、イエス様に従ってゆけば良いのです。 第2に天の父なる神のもとで私たちのために弁明し、執り成してくださることです。聖餐式の時の招きの言葉に、ヨハネの手紙Ⅰ 2章1節以下、「わたしの子たちよ、…あなたがたが罪を犯しても、御父のもとに弁護者(助け主)、…イエス・キリストがおられます。 この方こそ、わたしたちの罪、いや、わたしたちの罪ばかりでなく、全世界の罪を償ういけにえです。今も、神様に私たちのことを執り成していてくださいます。
第3に、本日、話しましたように、天から聖霊を送って私たちに力を与えてくださり、私たちを養ってくださり、教会と全世界を治めてくださるということです。このような務めを果たすために、イエスは、キリスト(救い主)として、天に昇り、父なる神のもとに行かれたのでした。
そして、ペトロを始め、弟子たちは、主イエスの命令に従って、地の果てまで、イエスの神の国の福音、救いの福音を告げ知らせたのです。
私たちの教会も、2000年にわたる歴代の教会の伝道の結果、この地に建てられているのです。私たちの教会も、聖霊の力に支えられて、救い主イエス・キリストの証人として、今も生きて働いてくださる主イエスと共に、代々の教会のように、神さまを知らぬ多くの人々に、イエス・キリストの救いを、福音を告げ知らせねばなりません。